「アスペルガー症候群(発達障害)の子供はいじめられやすいって聞いたけど本当?」

「アスペルガー症候群が原因でいじめられている場合の対策は?」

今回はそのような疑問をお持ちの方に向けて、アスペルガー症候群の特徴、いじめられる原因、親ができる対策方法などについてまとめてみました。

アスペルガー症候群の特徴

発達障害の1つに「アスペルガー症候群」と呼ばれるものがあります。

知的障害ではないため、問題なく日常生活を送れます。

ただし、対人関係における「部分的な欠如」が見られ、それによっていじめの対象となる可能性が考えられるため、注意が必要です。

アスペルガー症候群の特徴をみていきましょう。

コミュニケーション能力の欠如

会話そのものに問題はありませんが、推測して相手の気持ちを読み取ったり、曖昧に表現することができません。

例えば「昨日楽しかったね」と言われても、「何が楽しかったのか?」を具体的に教えてもらわないと理解できないのです。

友達がアイコンタクトで「内緒」と訴えかけても、その意味が全くわからないという場合もあります。

想像力の欠如

私たちは何かをする時に、少なからず「やったらどうなるか」を想像してから、行動・発言をします。

ところがアスペルガー症候群の場合、物事を考えずに動き出そうとする傾向があります。

そのため、場の雰囲気を乱す発言をしたり、言われたこと以外を全くやらなかったり、相手の気持ちを無視してストレートな言葉を使ったりします。

こだわりが極端に強い

絶対に乱したくない、マイルールや習慣を持つ傾向があります。

毎日7時に起きて、必ず青い靴を履いて家を出る、荷物はカバンだけ。

こうした時に青い靴がないと怒り始めたり、カバン以外の荷物があっても忘れて出て行ってしまうのです。

また、1つの物事に興味を持つと異常なまでに熱中します。

法則性や規則性のあるものを好み、一般人よりも記憶力や集中力が高いと言われています。

学者や研究者、音楽家の中にも、アスペルガー症候群の人はいますので、才能を開花させれば偉人に育つかもしれません。

アスペルガー症候群の子供がいじめられる原因

コミュニケーション能力や想像力の欠如、こだわりにより、以下のような行動・発言をしがちです。

その結果、いじめられてしまうかもしれません。

・相手を傷つける直接的な言葉を投げかける
・相手の表情から言いたいことを読み取れない
・相手の気持ちが分からない
・会話の流れを無視してしまう
・名前を呼ばれないと誰に喋りかけているのか理解できない
・言われたことしかできない
・急な環境の変化に対応できない
・その場にそぐわない行動や発言をする
・何も考えずに思ったことを口に出す
・熱中している物事を邪魔されるとキレる
・習慣を守るために約束を破る
・習慣が乱れるとパニックになる

アスペルガー症候群ではない子でも、該当する項目はあるはずです。

しかし、数が増えれば周りから「おかしい」と思われることにつながり、いじめられる可能性も増すでしょう。

特に、女の子はお喋りを通じて友達関係を構築しがちなので、直接的な言動がいじめ被害に繋がるかもしれません。

親ができるいじめ防止対策

どうしてアスペルガー症候群になるのかは、確固たる理由付けがされていません。

ネットサイトを読むと、遺伝や生活環境、親の教育などが起因しているとも言われていますが、鵜呑みにせず子供のために将来を見据えていくべきです。

そこで「特徴」に記載した項目に当てはまっていたら、アスペルガー症候群かどうかを専門機関に相談しましょう。

診断を受けられる医療機関もありますので、気になれば心理検査を検討すべきです。

ただし、現段階ではアスペルガー症候群の治療法は存在せず、診断されたのなら周りがお子さんをサポートするしかありません。

まずは学校の先生に相談をしましょう。

授業中に突拍子もない発言をしたり、言われたことだけしかできなくても、予め知っていればトラブル回避のために動いてくれるはずです。

 

重度だとしても、早く発見できれば支援プログラムや療育により症状の緩和に期待できるでしょう。

アスペルガー症候群を放置していると、ADHDなど他の障害を併発する可能性があります。

また自覚症状に落ち込み、うつ病などの精神疾患を患うかもしれません。

アスペルガー症候群の症状は「個性」とも言えますので、学校と医療機関、親が子供を支え合う環境を作ってあげるべきです。

アスペルガー症候群によるいじめの可能性と対策まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回は、アスペルガー症候群の特徴、いじめられる原因、親ができる対策方法などについてまとめてみました。

お子さんがアスペルガー症候群だからといって、「どうしてうちの子が・・・」と悲観的になる必要はありません。

症状が軽度の場合、大人になっても周囲すら気付かないケースも少なくないからです。

お子さんが学校でいじめにあわないよう気を配りつつ、自分らしく伸び伸びと成長できるようサポートしてあげてください。

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