「早生まれの子供はいじめられやすいって聞いたけど本当?」

「早生まれの子供がいじめられないために親ができることはある?」

今回はそんな疑問をお持ちの方に向けて、早生まれの子供がいじめられやすいと言われる理由やいじめにあわないための対策についてまとめてみました。

年齢が低いほど早生まれの影響は大きい

1月1日から4月1日に生まれた子供は、同じ年に生まれた子供よりも「1年早く」学校に入学します。

4月1日を含む理由は、”年齢計算ニ関スル法律”(民法143条)で定められているからです。

該当する子供を「早生まれ」と呼び、年齢が低い時ほど影響も大きいと言えます。

それを裏付けるように英国の経済研究機関・IFSは、「子どもの健全性や試験の成績は誕生月が影響する」と発表しているのです。

大人になれば早生まれ・遅生まれも意識しなくなりますが、学生時代には早生まれが原因でいじめを受けるかもしれません。

周りの子供よりも未熟さが目立ちがちなため、早生まれ特有のハンデやいじめ対策を知っておくべきです。

早生まれの子供がいじめられやすい理由

早生まれの子供は、他の同級生よりも遅く生まれているので、次のようなハンデを背負う可能性が挙げられます。

・身長が低い
・コミュニケーション能力が低い
・手先が不器用
・運動神経が悪い
・成績が悪い
・考え方が幼稚
・感情をコントロールできない
・長時間じっとしていられない

成長に比例したデメリットであり、誕生日によっては”遅生まれ”の子供と比べて、約1年も違う場合が考えられます。

背の順で並んだ時に毎回先頭であれば、「チビ」と馬鹿にされるかもしれません。

物覚えが悪く、授業中にじっと座っていられないなら、その様子を笑われることもあるはずです。

また前述した経済研究機関・IFSによると、成績不振が原因で早生まれの子供は非行に走る傾向が高いそうです。

いじめ被害とは異なるリスクを抱えていることも、親として忘れないようにしましょう。

早生まれの子供をいじめから守る対策

保育園や幼稚園、小学校などで、お子さんは周囲と比べて何が劣っていたでしょうか?

早生まれによるいじめを心配しているなら、その違いがきっと分かるはずです。

身長が低い又は運動神経が鈍いと思う場合は、スポーツ教室に通わせると良いです。

空手や体操を習っていると同級生が知れば、背が低くても率先していじめのターゲットには選ばないでしょう。

休みの日を利用して、親子で走る練習やサッカー、バスケットボール、ダンスを楽しむことも大切です。

あらかじめ体の動かし方を学んでおけば、小学校入学以降に必ず役立ちます。

そして成績が悪い又は落ち着きがない時は、事前に担当の教職員に伝えておきましょう。

先生が早生まれの子供だと理解していると、少なからず気に留めてくれます。

成績不振や授業中の悪ふざけに対する注意の度合い、遅生まれの子供との比較などいじめに繋がる行為の抑止となり得ます。

また、教職員に「早生まれによるハンデ」を伝えておくことには、もう1つの意味があります。

いじめは必ずしも「子供から始まる」わけではないのです。

教職員が「授業態度を怒る」「身体的な差別発言をする」といった場面を見て、子供がいじめのターゲットを決めるケースもあります。

つまり、お子さんに対する教職員の不用意な発言や態度を回避できれば、いじめ拡大の防止となるわけです。

ただし、周りの子供よりも数カ月早く学校に入学しているのだから、教職員は「うちの子を優遇すべき」だと思ってはいけません。

迷惑なモンスターペアレントだと認定され、教職員や学校側から距離を置かれます。

いじめが深刻化した際、上手く学校との連携が図れなくなりますので注意してください。

早生まれにはメリットがあることも忘れずに

「早生まれ=いじめられる」とは限らず、むしろメリットもあるのです。

・遅生まれの同級生から刺激を受け、子供の能力が本来よりもアップする
・成長期が終われば同級生との差も埋まり、若さだけが残る
・親がサポートしてあげることで、親子間の仲が良くなる

小泉純一郎・元首相(1月8日)、中田英寿・元プロサッカー選手(1月22日)、湯川秀樹・物理学者(1月23日)、長嶋茂雄・元プロ野球選手(2月20日)など、数多くの偉人もいらっしゃいます。

早生まれだからといって過度に心配せずに、子供が伸び伸び成長できるような環境作りをサポートしていくように心がけるとよいでしょう。