「いじめ被害にあっているけど、親や学校の先生に相談すると「チクったな!」などと言われて余計にいじめがエスカレートしそうで怖い」
「いじめを根本的に解決したいけど、本当に頼りになる相談先は?」
今回はそんな疑問をお持ちの方に向けて、いじめ被害の相談先をまとめてみました。
親や学校の先生に相談すると、いじめがエスカレートする?
「いじめの被害にあったら、まずは親と担任の先生に相談しましょう」というのが一般的な意見かもしれません。
担任の先生1人では抱えきれない問題なら、学年主任や校長にも相談して学校全体で取り組んでもらい、早々に状況を確認して対策を立ててもらうのが一番の解決策だという方もいらっしゃいます。
ですが、ほとんどの場合、この考えは理想論でしかありません。
親や学校の先生は、いじめの加害者に対して、謝罪を要求することはできるかもしれません。
しかし、それは根本的な解決になるどころか、事態の悪化を引き起こす原因になる危険性もあります。
その後、いじめの加害者が「おまえ、チクったな!」など激怒し、さらにいじめがエスカレートするケースは非常に多いのです。
また、いじめ問題の発覚は学校の評判を落とすことにもつながります。
そのため、学校側がいじめの事実を把握していても世間体を気にして隠蔽することもあるのです。
またクラス全体で嫌がらせを行っていた場合、生徒全員が「いじめていない」と否定する可能性も考えられます。
教育委員会に相談すれば解決する?
学校にいじめの被害相談をしても解決しなかった場合、県や市の教育委員会に相談するという方法もあります。
しかし、実際には教育委員会に相談しても解決できなかったという方は多いようです。
市の教育委員会とも話をしたり、県の教育委員会とも話をしたり、学校指導課とも話をしたけど、よくあることだと何もして貰えなかった。
スクールカウンセラーも主の時と同じ反応だった。
ママ向けコミュニティ「ママスタジアム」には、教育委員会にいじめの被害相談をしたけど、「指導に入ります」という言葉はあったもののなにも状況が変わらなかったという登校に対して
教育委員会は教師と学校を守るためにあるものですよ。絶対に否を認めようとしません。
などというコメントがありました。
また実際に教育委員会にいじめの相談をしたという方からは
市の教育委員会とも話をしたり、県の教育委員会とも話をしたり、学校指導課とも話をしたけど、よくあることだと何もして貰えなかった。
スクールカウンセラーも主の時と同じ反応だった。
という経験談が投稿されていました。
いじめ被害相談ができる公的な相談先
学校や教育委員会に相談しても解決できないからといって絶望的になる必要はありません。
日本には、いじめ被害相談を無料で受け付けしている公的な相談先が複数存在します。
親にも内緒で相談できる子供のための相談窓口
いじめにあっている本人が、親や学校の先生には内緒で専門機関に相談したい場合には、文部科学書が運営している”24時間子供SOSダイヤル”を利用することができます。
相談は無料で、もちろん秘密厳守なので、親や学校の先生には相談しづらいことでも安心して話せます。
また、法務局が運営している「子供の人権110番」も無料でいじめなどに関する電話相談を受け付けています。
「子供の人権110番」は、いじめや不登校、親からの虐待など、周囲の目につきにくいところで発生している問題についての相談を受け付ける専用の電話です。
いじめ被害についての相談をしてみたいけど、電話で話すのは苦手という場合は、同じく法務省が運営している「子どもの人権SOS-eメール」がおすすめです。
パソコンやスマホなどから入力できる相談フォームで、24時間、相談を受け付けています。
「人権SOS」という名称ですが、いじめにも対応していて、相談フォームから入力すると、後日、法務局の担当者から返信があります。
第三者である専門家に親身に相談に乗ってもらえるので、ぜひ利用してみてください。
各都道府県の相談先
各地域が独自に運営している相談先もあります。
例えば、
などがあります。
市区町村でも支援センターを用意していることがありますので、「お住まいの市区町村名+いじめ相談」で検索してみましょう。
もしかしたら、近隣に相談教室や福祉センターが存在するかもしれません。
いじめ被害を素早く解決したい時の相談先
国や自治体が運営する相談先では、問い合わせにより「いじめ対策」を教えてもらえます。
専門の担当者と会話をすることで、不安解消にも繋がるでしょう。
悪質な被害を受けているなら、教育委員会と警察、相談所が協力し合って、学校側への事実確認等に動いてくれます。
ただし、お役所仕事でもあるためスピードに欠けます。
そこで、1日でも早く子供のいじめを食い止めたい場合は、有料にはなりますが、弁護士事務所や探偵事務所、興信所に相談するのもおすすめです。
弁護士に相談・依頼すると、代理人となって学校やいじめている側の親と話し合ってくれます。
訴えるかどうかは、また違う話となりますので安心してください。
探偵に相談・依頼すると、いじめの証拠を集めてくれます。
証拠があれば学校側は否定できませんし、学校やいじめている側の親を訴える材料にもなります。
専門機関に相談する前の事前準備
子供のいじめを知ると、親は動転してしまい、感情的に行動しがちです。命にかかわる問題でもあるため当然なのですが、客観的に見てもいじめと判断できるでしょうか?
また、漠然とした被害状況を伝えられても、専門機関のスタッフは対応できず困ってしまいます。
明らかにいじめであると判断され、どのように解決していくべきかを教えてもらうためにも、以下の6項目を必ず整理してください。
【5W1H】
・いつ(When)
・どこで(Where)
・だれが(Who)
・なにを(What)
・なぜ(Why)
・どのように(How)
1つずつ埋めていくと、それが「いじめの証拠(記録)」となります。
場合によっては、暴行や毀損、盗難、誹謗中傷などの犯罪行為として警察に通報すべきです。
焦ってしまう気持ちは分かりますが、子供を守るためにも冷静に対処することが大切です。
【参考URL】